京都の大浴場で見えたインバウンドの盲点 ―『当たり前』を言語化できる企業が外国人の心をつかむ― 

京都で目撃した『カルチャーショック体験』

先日久しぶりに京都に観光に行きました。新下関駅から新幹線に3時間ほど乗れば京都に到着します。京都に着いて新幹線から降りた瞬間から外国人観光客の多さに驚きました。駅から出ても明らかに日本人よりも外国人が多い。京都のインバウンドがいまだにとてつもない勢いであることを到着した瞬間から感じました。

そして徒歩でホテルへ。やはりそこでも外国人がフロントで受付をしており、流ちょうな英語で朝食や大浴場の案内をしていたスタッフにもインバウンドの波が企業の成長を支えている一面を見た思いがしました。

そのホテルでは先ほどお伝えしたように大浴場があるのですが、『大浴場出入口で靴を脱いでから脱衣所に入る』という『日本人ならば誰もが当然理解している暗黙のルール』が存在しているわけです。

私はホテルに着いて部屋に荷物を置いたと同時に大浴場に入り、旅の疲れを癒しました。さて、大浴場から出て脱衣所で服を着ようとしていたら、突然大柄の外国人が入ってきて「ここが風呂なのか?」というような表情であたりを見回しているわけです。

見れば靴を履いて脱衣所に入ってきていたので、私はスタッフでもないのに「ここは土足では入れない場所ですよ。玄関で靴を脱いでください」と英語で伝えたらニッコリ笑顔で「そうだったんだ。ありがとう」と返されました。

外国人が体験する日本でのカルチャーショックの典型例とも言うべきエピソードでした。

インバウンドで有名な京都でもさすがに大浴場にスタッフを常駐させるわけにもいかないでしょうから、こうしたことはしょっちゅう起こっているだろうと思います。後日、そのホテルのWebサイトを拝見しましたが、大浴場という施設の案内はあるものの「脱衣所に入る前には靴を脱いでください」などという情報は一切ありませんでした。

“当たり前”がインバウンド差別化の鍵になる3つの理由

この体験から改めて思うことは、「日本人なら当然に持つ文脈」を自社のWebサイトに反映させることでより上質な体験を顧客に提供できる可能性が高まる、ということです。 ここにこれからインバウンド事業を始める企業が先行企業と差別化できるヒントが隠されていると思います。その理由を少し深堀してみたいと思います。

理由1 同業他社の失敗を活用できる

上のエピソードのようにインバウンド対応が行き届かない部分はどんな企業にもありますが、それでも「だからウチはインバウンド事業をやらない」ではなく、失敗した企業の事例から、ターゲット設定や情報発信をどう改善して自社のインバウンド戦略に活かすかを考えることができます。もちろん、他社の失敗事例だけでなく、自社がインバウンド事業を早期に開始できれば独自の事例やデータが貯まり、それだけ改善のサイクルを早めることができ結果として成功に近づくことにつながります。

理由2 自社の強みとその文脈を改めて言語化できる

外国人向けに自社の商品・サービスを説明するためには、経営理念・製品価値・サービスの独自性などを外国人にわかる言葉と文脈をもって再定義しなければそのメッセージは伝わりにくくなります。上のエピソードでもあったような日本人なら誰でも知っているがゆえに、説明がおろそかになりがちな部分を簡潔明瞭に伝える仕組みが必要です。そのプロセスでは翻訳者が外国人とのコミュニケーション戦略を見直し、ITエンジニアがユーザー動線を最適化できるトラクリ8にお任せいただけます。

理由3 従業員の意識改革とスキルアップにより組織を活性化できる

英語での情報発信を整備することで、海外顧客・旅行者・海外企業からの信頼が得られやすくなるのはもちろんですが、自社の従業員にとっても外国人対応の指針となるはずです。トラクリ8では従業員の皆様が現場で外国人対応をする際にも伝えやすい英語でサイト構築が可能です。インバウンド戦略では、「信頼できる情報源を持つ企業」が選ばれやすい傾向にありますが、従業員の皆様に改めて英語を学んでいただくよりもまずは英語化した自社Webサイトの内容だけでも伝えていただくだけで良いと思っています。最低限押さえておくべき英語での情報発信さえできれば、あとは真心のこもった営業・接客に集中できるようになります。満足していただいた外国人顧客によるSNS発信を通じて口コミ・レビューが拡散すれば、膨大な広告宣伝費をかけることなく自然な集客が目指せる時代でもあります。

最後に 

最後までお読みいただきありがとうございました。
今回のお話が皆様のインバウンド戦略のヒントとなれば幸いです。

これからのインバウンド戦略は単なる翻訳にとどまらない「差別化」がキーワードになると思います。インバウンド事業に挑戦してきた先人たちの失敗から学び、自社の強みと文脈を再言語化し、組織を活性化した上で、外国人リピーターを増やすことにシフトいくことが予想されます。そのためには、いち早くインバウンド事業を開始することが何よりも大事だと言えます。

そこでぜひトラクリ8までお気軽に無料相談をいただければと思います。

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トラクリ8ではIT業界歴20年に及ぶエンジニアと翻訳業10年以上に及ぶ翻訳者が企業経営者様やウェブサイト担当者様、あるいは海外展開担当者様と共に考え、共に知恵を出して参ります。 

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